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選択的増幅遺伝子
選択的増幅遺伝子とは、ベクターによる遺伝子導入の効果を向上させるための人工遺伝子システムです。血液疾患向け、あるいは他の治療目的で血液細胞などに遺伝子導入する場合に有用です。もともと血液細胞を作り出す元になる細胞(造血幹細胞)に遺伝子導入することによって患者体内で長期の遺伝子発現を狙う遺伝子治療(造血幹細胞遺伝子治療)を成功させるためのツールとして開発されました。レトロウイルスベクターの遺伝子導入効率が悪いために、そのままでは治療効果が期待できない場合にこの人工遺伝子をベクターに治療用遺伝子と同時に搭載して使用します。この人工遺伝子により遺伝子導入された細胞をサイトカイン、ステロイド剤などの外部刺激によって急速に増殖させ、結果的に多数の遺伝子導入細胞を得ることができます。ベクターによる遺伝子導入を受けた細胞が少なくても、その遺伝子導入細胞を選択的に増幅することで細胞数を増やし、治療効果をあげる方法です。
既にサルを用いたレトロウイルスベクターの遺伝子導入評価試験で、この選択的増幅遺伝子を使わない場合は0.1%以下である遺伝子導入率を、選択的増幅遺伝子を使用することにより、骨髄抑制なしで末梢血の9%という非常に高い遺伝子導入効率に引き上げることに成功しています。























